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VSインドカレー屋のおかわりナン:リベンジ編

2019年11月7日

寒暖差が激しく、着る服の選択が難しい季節ですが、皆様は如何お過ごしでしょうか。

風呂上りは窓を開けたくなるほど暖かく、かといって翌朝は半袖短パンの寝間着を着ている事を後悔するほどに寒いのですが

一日働いて夜風呂に入る頃にはすっかり忘れて夏用の寝間着を着てしまう日々を送っています。

 

 

 

よく行く安くて美味しいインドカレーのお店が毎回おかわりのナンを食えと迫ってくるのに対して毎回断り続けている…って話はいつだか書いたと思うのですが(書きましたよね…?)

 

今日は2枚目のナンを食べる決意をした時の話をしようと思います。

 

作戦は至って単純、

『モチベーション(食欲)が高まる13時に食べる』『リソース(カレー)を増やす』

この二つです。

 

普段食べているのはカレー1つにサラダと揚げ春巻き、ドリンクがついて880円のCセットですが、今回はカレー2つになり、ついでに揚げ春巻きから生春巻きになる(勿論サラダとドリンクもついてくる)970円のDセットを選びました。

 

たった100円でカレーが2つになるのでお得感が凄いですね。個人的には揚げ春巻きのままでいて欲しかったです。

 

 

味の変化によってモチベーションを維持する為、カレーはバターチキン(中辛)・エビ(普通)の二つを選びました。

 

ドリンクはカレー屋らしくラッシーで…と行きたいところですが、口の中をさっぱりさせる事を期待してコーラです。

さっぱり力の高いコーラですが、同時に炭酸によって腹が膨れるというデメリットも併せ持った諸刃の刃の様な飲み物です。

 

この選択肢が吉と出るか、凶とでるかは神のみぞ知る、と言った所でしょうか。

 

 

カレーが2つになった事でナンを食べる為のリソースは充分に確保されました。

後は私のキャパシティ、そしてナンを食べきる為のモチベーションの問題です。

 

 

注文してから5分程経ち、Dセットが私のテーブルに運ばれました。

頭の中で試合開始のゴングが鳴り響き、アツアツのナンに手を伸ばします。

 

バターチキンカレーをナンで掬い、口に運んだ時、私はひとつの異常に気付きました。

(バターチキンが甘い…?)

まさかとは思いつつもエビカレーを口にします。

(エビが辛い)

 

辛い味が苦手な私が、それでも味の変化をつける為に中辛を選んだのは、

バターチキンという選択肢が辛さをマイルドにしてくれる事を期待しての事でした。

 

しかし店主は私の注文を聞き間違い、バターチキンを甘く、エビを辛く作ってしまったようです。

 

私の完璧な作戦は一瞬にして崩れ去りました。

策士策に溺れるとはよく言ったものです。

 

配られたカードで勝負するしかないのさ、それがどう言う意味であれ。

これはかの有名なスヌーピーの名言です。

 

私の手札は甘いバターチキンと辛いエビ。

運命を受け入れ、ナンを食べ進めます。

 

1枚目のナンが1/4を切る頃、いつものように店主が私の下へ駆け寄り、こう言いました。

 

「ナンおかわり食べる?」

 

いつもであれば私の台詞は「すいません、大丈夫です…」ですが、

いつもと違い私のリソースはまだ充分に残されています。

 

無視できない程の満腹感を感じつつ、私はこう言いました。

「はい、おかわり貰えますか?」

 

店主(ネパール人)は満面の笑みを浮かべ、厨房へと消えていきました。

 

厨房から店主ともう一人のネパール人との、母国語でのやり取りが聞こえてきます。

 

「あいつ二つ目のナンを食べるらしいぞ」「命知らずな野郎だ」

とでも言っているのでしょうか。

 

二枚目のナンが運ばれてきました。

バスケットの中で、ナンの上に溶け残ったバターが妖しく光っています。

 

強烈な満腹感で何も考えらえれません。

 

No Choice but to Fight.

頭脳プレーが通用しなくなったなら、後はフィジカルで勝負です。

 

黙々とナンを食べ進める私を、壁に掛けられたタペストリーのシヴァ神が見守っています。

 

最後のひとかけらでエビカレーを掬い取り、私はナン2枚に勝利しました。

 

「ごちそうさまでした」

と、店主に1000円札を差し出し、おつりとパインアメを受け取り店を後にしました。

 

 

それから半日以上、食べ過ぎとスパイスによる腹痛に苦しめられましたが、後悔はしていません。

微かな成長を感じつつ、今この記事を書いています。

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